ピラミッドフィルムを語ろう ピラ会篇

ピラミッドフィルムでは、2019年からSDGsへの取り組みを強化しています。今回は2020年5月からスタートした「ピラ米」プロジェクトに参加する6名の社員に集まってもらい、「ピラ米」での活動を通して感じたSDGsへの思い、社内でのコミュニケーションの変化、今後の展望などについて語ってもらいました。

映像制作会社であるピラミッドフィルムが、本格的にSDGsへの取り組みをスタートしたのは2019年。きっかけはなんだったのだろうか?

原浩一(以降:原)ある日社長から「会社としてSDGsを本気でやろうと思うから、原さんがリーダーとなって仕切って欲しい」と言われたんです。「なんで僕が?」と思ったけれど、社会貢献につながるならがんばろうと企画を練り、たどり着いたのが「ピラ米」のプロジェクトでした。1年目の参加者は15人くらいでしたが、年々増えていき、今年は社員の家族にもたくさん参加してもらい、合計30人ほどで田植えを行いました。

原浩一(制作部 プロデューサー:1995年入社)

西田直樹(以降:西田)今まで家族で参加している方は全体の1割ほどでしたが、今年は4割ほどに増えましたよね!家族同士が仲良くなっていたり、独身で子どもがいない社員が子どものお世話をしていたり、会社では見られない社員の意外な一面を見ることができて、おもしろかったです。

西田直樹(制作部 プロダクション マネージャー:2020年入社)

毎年5月に田植え、10月に稲刈りをやってるけど、実際に体験してみてどうだった?
那須川剛(以降:那須川)僕は田舎出身なので、田植えや稲刈りは小さいころから身近な存在ではあったんですけど、大人になって地方に来て、横根の方たちと交流するのがとても新鮮でした。今年で2年目ですが、去年よりも横根の方との距離も縮まった気がしたのもうれしくて。SDGsの課題解決だけじゃなくて、人と人とのコミュニケーションにもつながっているのがいいなと思いました!

那須川剛(企画演出部 ディレクター:2023年入社)

西田そうそう! 「◯◯さん、髪伸びたな〜!」とか、1年に2回会うから変化にも気づくんだよね。僕は初期から参加していて、タイミングによっては仕事が忙しくて心が落ち着かないときもあるんだけど、ひとつひとつ稲を植えたり、刈ったりと作業をしていると、自然と自分自身を見つめ直していて、すごくいい機会になっているなと思っています。あとは何よりもピラミッドフィルムの社員の人たちと一緒に作業ができるっていうのが、いちばんうれしいかな!
三品確かに、仕事だとそれぞれ案件が違うから、ピラミッドフィルムの社員が同じ日に同じ場所で過ごすって意外とないのかもしれないよね。「ピラ米」は社員同士のつながりを作れるいい機会なのかも。

三品万麻紗(企画演出部 ディレクター:2019年入社)

そうだね。とくに入社歴が浅い社員が、縦横斜めのつながりを作れるのはとてもいいことだと思う。
髙野咲帆(以降:髙野)私は今年入社1年目で、仕事で先輩とうまくコミュニケーションが取れないときも多いんですが、田んぼで作業しているときは、「1年生は新米としてがんばれよ!」って注目してくれるじゃないですか。そうやって先輩たちと分け隔てなく話せる機会って、仕事をしているとなかなかチャンスがないから、「ピラ米」に参加して本当によかったなと思いました。会社では「この仕事をしているこの人」という印象ですけど、田んぼで一対一でコミュニケーションをすると、「こういう人だったんだ!」って新しい発見があったりして、仕事もやりやすくなりますし楽しいです!

髙野咲帆(制作部 プロダクション アシスタント:2024年入社)

三品ご家族でいらっしゃってる方は、会社では見られないお父さんの顔やお母さんの顔も見れるじゃないですか。これから仕事をするなかで、その人の家族のことも思いながら相手と接せられるのもすごくいいなって。時代が進むにつれて飲み会も少なくなって、家と会社の往復しかしてない週もあるんですよね。そこで社員旅行的なものも兼ねているSDGsの取り組みができることは、とてもいいことですよね。
そうそう、このピラ米ツアーに参加すると飲みニケーションからの米二ケーションも取れるしね(笑)!

三品確かに! 「ピラ米」がなかったらこのチームもこんなに仲良くならなかったかもしれませんよね! 広告映像業界は、短い期間でのコミュニケーションが多いので、長期間で関係を作れるのは貴重かもしれません。ぜひこの活動、社内でも社外でももっと広めていきたい!

10月に稲刈りをした「ピラ米」は、12月に社員やクライアントへお歳暮として活用している。日本一おいしいとも称される魚沼市産コシヒカリ、その味わいとは?

おいしいと好評です! あるエージェンシーの方は、娘が台所で白米だけをおかわりして、白米だけをひたすら食べまくるんだとおっしゃっていました(笑)。
髙野それぐらい白米がおいしいってことですよね!

また別のエージェンシーの方から、「弊社の新入社員をピラ米の活動に参加させてもらえませんか?」とお声がけいただいたり、活動の目的や内容にも共感してもらっています。
西田社員もお米をもらえるのがうれしいですよね。社内で感想を聞くと「西田、おいしかったよ」って言ってくれる人もいれば、「あんまりだったよ」って言う人もいて。そんなときは「いや、ピラ米を炊いた先輩の家の水が問題なんですよ!」って(笑)。
三品「ピラ米」のせいじゃなくて、いい水で炊いてないからだよね(笑)。
西田そういうコミュニケーションが生まれることがいちばん大事です。
那須川僕は普段からあんまりお米を食べないんですけど、やっぱりおいしかったです!お米離れの若者にもいいプロジェクトだなと思いました。
髙野は1年目だから、今年初めて食べられるね。
髙野はい! お米の産地だけじゃなくて、知ってる人が作ってるお米を食べられるなんてなかなか珍しいことなので、今からすごく楽しみです。

毎年2回、新潟県魚沼市の田んぼへ足を運び、横根の方と協力をしながら、田植えや稲刈りをしてきた「ピラ米」メンバー。この活動をきっかけに、環境や社会問題への興味関心にも変化があったと言います。

依田純季(以降:依田)僕はSDGsの具体的な内容に興味が湧くようになりました。SDGsって言葉は知ってるけど、具体的に何が問題になっているのかすらわからなくて。「ピラ米」に参加してから社会問題について調べたり、関連の映画を観たところ、ひとつの問題の背景にはいくつもの壁があることを知りました。それからはSDGsをきれいごとで終わらせないためには、何をしたらいいのか考えるようになりましたね。具体的には、資料を無駄に印刷しないように、1枚の紙に2スライドを印刷したり、エコバッグやエコボトルも使ってます。

[写真左] 依田純季(制作部 プロデューサー:2014年入社)

那須川僕も学生のころはそこまで関心はなかったですけど、ピラミッドフィルムでSDGsの会議に出るようになってから考えるようになりました。仕事のことだけ考えていても、クリエイティブなものは生まれにくいと思うので、SDGsの取り組みを通して多様な視点を取り入れることによって、本業の広告の仕事にもいいアクセントが生まれるんじゃないかと思っています。
三品改めて、ご協力してくださっている横根のみなさんに感謝ですよね。ご自宅に泊まらせてもらったり、夫婦で街を案内してもらったり、そういう親戚づきあいみたいなこともすごく楽しい。
依田あんなに大勢の方が集まってくれて、料理を作って僕らをもてなしてくれるんですもん。横根の方たちがいて、初めて僕らの活動が成り立つわけで。本当に感謝です。
三品そうですね!
依田横根の方に、横根ならではの知恵を教えてもらうこともあって。たとえば「この花が咲いたらこのわらびは伸びきっちゃってるから食べられないよ」「根曲たけのこは斜面に生えてるんだよ」「ここの土は粘着質だからおいしい米が作れるんだよ」とか。その土地ならではの知識が、東京で働いている僕らに受け継がれて、ピラミッドフィルムらしさにつながっていくって、おもしろいですよね。
「ピラ米」の活動は今後も続けていきたいし、毎年多くの社員に参加してもらいたいと思ってるよ。そういう体験をすることで、愛情や感謝の気持ちを持つ社員も増えるんじゃないかな!
依田実際に田んぼに来てわかることはたくさんありました。まだSDGsってなんだろうと模索してるところではあるんですけど、成功と失敗を通して知見を貯めることができたと思っています。

ちなみに、みんなの世代は学校でSDGsの授業とかあったの?
西田僕はないですね。
髙野私たちの世代は、SDGsが誕生したばかりの年に中学生高校生だったのでSDGsの授業もありました。なので基礎知識はあると思います。
三品学校でSDGsを学んだ髙野さんから見て、今ピラミッドがやってることは正しいと思う?
髙野正しいってないと思うんです。考えてるか考えてないかがいちばん大事なところかなって私の中では思っています。SDGsなどの問題を考える時間が長ければ長いほどいいと思うんです。つまりピラミッドフィルムは会社全体で取り組んでるから、半強制的にSDGsについて考えるわけじゃないですか。そういう時間をちゃんと作れてることが、大きい一歩なんじゃないかなと思います。

今後、ピラミッドフィルムのSDGsの取り組みは、どのように発展していくのだろうか? それぞれの思いや展望を聞いた。

「ピラ米」の取り組みは、先日「映像業界のSDGsの取り組み」としてネット記事に掲載されました。
三品うれしいですよね!

だからこそ、これからもユニークな取り組みはやっていきたい。たとえば、会社の近所で芝浦運河クリーンアップ作戦とか、芝浦の運河まつりで何かやってみるとか。そういうことをまた会議で決めていこう。
髙野私は会社から出る廃棄物を再利用できたらいいなと思っています。たとえば使わなくなった衣装をエコバックにするとか、使わなくなった衣装で美術を作るとか、やりようはたくさんあると思うので、自分たちでひとつの循環を作れる何かをやりたいなと思っています。
西田植物がワシャワシャ育つオフィスとか、クリーンな空気が流れる循環オフィスとか、創造性豊かに会社を変えていくのもおもしろそう。「ピラ米」みたいに、僕たちが関わっていくことで、それらも変わっていくのが楽しいな。
お弁当の廃棄物で肥料を作りたいというアイディアもあったよね。
依田港区は生ごみ処理機やコンポスト容器の購入費の助成制度がありますもんね。やりたいことはいっぱいあるんだけど…。
三品その他には働きやすさやジェンダーレス問題など、社員のことを考えたSDGsも見直せるといいのかなと個人的には思っています。環境のことや外部との関わりだけじゃなく、社内の中で何か改善できることをSDGsの文脈で考えていきましょう!

話はつきませんが今回はこのあたりで……。次回の対談企画をお楽しみに。

ピラミッドフィルムの求人情報は以下よりご確認ください。

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